こんにちわ!こいドラです。
今回は本日公開の「グリーンブック」観てきました!2018年度アカデミー賞を受賞した作品で、賛否両論あるようですが、個人的には物凄くおもしろかったです。
今日は有休取得でお休み。
子供のお迎えまで映画でも見ようと思い、アカデミー賞受賞の「グリーンブック」を観に来た。
TOHOシネマズは、毎月1日1100円で、いつもより700円もお得に見れる。
ラッキー!#グリーンブック pic.twitter.com/lzl9pI65Dx
— こいどら (@koidora2neko) March 1, 2019
ネタバレなしで個人的な見解を言わせてもらうと、
これは黒人と白人の単なる差別を描いたヒューマンコメディではなく、差別が存在する時代に生きた黒人の「黒人であること」に対するコンプレックスを描いたヒューマンコメディである、と言っておきます。
(結構ギリギリな説明、本記事の最後にネタバレを含んだこの内容を記載しておきます)
あくまでも私の見解で、見た人によって感想や考察が異なるかもしれませんが、私はこう感じました。
それでは、あらすじ・予告編を紹介してから、感想考察に移りたいと思います
例のごとく、ネタバレを伴う部分がありますので、お気を付けください。
あらすじ
時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。
グリーンブック:1936年から1966年までヴィクター・H・グリーンにより毎年出版された黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブック。ジム・クロウ法の適用が郡や州によって異なる南部で特に重宝された。
予告編
グリーンブックの振り返り・感想(ネタバレ注意)
舞台はニューヨーク。
イタリア系アメリカ人のトニー・バレロンガは、ナイトクラブ「コパ」でボーイとして勤務する低所得層。気性が荒く、乱暴な物言いをするが、店で揉め事をよく解決していた。
生活が苦しい中でナイトクラブ「コパ」が改装になり、2ヶ月仕事がなくなってしまい新しい仕事を探すことになる。
そんな時、揉め事を解決している噂を耳にした、黒人にもかかわらずホワイトハウスでの演奏経験のある天才クラシックピアニストのドクター・シャーリーが、トニーをアメリカ南部で行うピアノトリオのツアードライバー兼用心棒として雇う。
全く住む世界の違う2人が、ツアーの車中にそれぞれの価値観を共有し合う、時にはぶつかり合うシーンが沢山出てきます。
そんな価値観の共有のシーンでのオススメを先に2つ紹介しましょう。
価値観の共有シーンおすすめ:ケンタッキー・フライド・チキン
個人的に好きなのは、ケンタッキー州に入りケンタッキー・フライド・チキンを食べるシーン。
食いしん坊のトニーがケンタッキー=フライドチキンやろ!と言って箱買いして、運転しながら素手で食べるシーンがあります。
それを後部座席でシャーリーが見ているのを見て、トニーが食べるように勧めるものの、フォークと皿が無いから食べられないというシャーリー。
そんな、シャーリーに無理やり素手で食べさせようとする、この掛け合いがなんともハートフルで面白かったです。
結局、シャーリーは素手で食べ、その美味しさに気付き二人で笑顔になる(上の画像でシャーリーがフライドチキンを持っています)。
そんな、ハートフルコメディ的なシーンです。
ちなみに、この後食べ終わった後に骨を窓から捨てるシーンで、トニーがやりすぎて・・・
っとここは劇場で見てくださいね!
ちなみに、トニーは賞金50$のためにホットドック食べ放題競争やピザを一枚素手で食べてしまったりととても食いしん坊です。
上の画像は、ピザを半分に折って丸ごと食べようとしています。(笑)
ガサツで暴力的で乱暴な言葉遣いですが、憎めないイイ男です。
それでは、今度は価値観のぶつかり合いのシーン
価値観のぶつかりあいシーンおすすめ:どう生きるのが正解か?
ツアーの車中で、黒人の差別の話になります。
イタリア人のハーフであるトニーは、自身も”ニガー”であると言います。シャーリーは黒人であるものの富裕層としての生活を手に入れており、トニーはシャーリーなんかよりも”黒人”であるから良いじゃないか、と発言します。
冷静なシャーリーは、普段は日々抱えているもどかしい想いを、酒とともにグッと呑み込んでいましたが、この発言を聞いて、シャーリーは想いが爆発し、車を飛び出してしまいます。
その時の発言が、グサッと刺さりました。
「ピアノを演奏している時以外はただの”二ガ—”だ!黒人でもなく白人でもない私はどう生きるのが正解なんだ!」
このシーンでは、シャーリーがピアニストというレッテルをはがした後には、自分には”黒人”という差別の眼しかないということ、そして、差別を身体に染み込まれている”黒人”たちとも異なる自分は孤立した存在であるというもどかしい想いを持っていたことを表現していました。
一方的な、白人vs黒人という大局的な差別ではなく、差別の渦中におかれた人間の複雑な感情を描いたシーンだったと個人的には思っています。
なぜ、アメリカ南部でのツアーをやることになったのか?
アメリカ北部に比べ、アメリカ南部では黒人差別が強く残るこの時代にあえて、ドクター・シャーリーがツアーをするきっかけとなったのは、黒人の差別と向き合うため。
ドクター・シャーリーは、ニューヨークで黒人クラシックピアニストとして、富裕層相手を相手にしてきた。
そのため、表面的な差別とはほぼ無縁の世界に生きてきたものの、ナット・キング・コールというジャズミュージシャンが舞台上から白人に引きずり降ろされてしまった事件をきっかけにして、黒人の差別と向き合おうとしたのが理由だそうです。
実際、シャーリーを待ち受けていたのはあからさまな差別。
バーに入れば迫害を受け、演奏時の楽屋は物置、スーツの試着もできず、トイレは黒人専用しか使用することができない。
演奏するレストランでの食事すら許されない。
差別をする白人たちは、しきりに、「個人の差別ではない。土地の慣習なんだ。」
しかし、シャーリーには「人の心を変えられる」という想いがあった。
そんな冷静なシャーリーはいつも差別に耐えてきたが、トニーの価値観に触れ、食事を許してもらえなかったレストランでの演奏をしない決断をする。
そして、トニーと共に出ていき、黒人専用のジャズバーに行き、そこでクラシック以外の音楽に触れます。
このシーンで、シャーリー自身が”孤独”ではないということを肌で感じ、心境の変化があったのでしょう。すごくグッとくるシーンでした!
ドクター・シャーリーの部屋が示唆するもの
象牙や王座の椅子など、かなり高級なものを多く所有しています。
これの示唆するところは、恐らくコンプレックス。
表面的な差別を受けていないものの、高い教育を受けてきたシャーリーは、周囲に白人ばかりがいて、自身の肌の色などにコンプレックスを頂いていたのではないでしょうか。
自身のコンプレックスを隠すために、他人より努力し、ピアニストとしての能力、博士号の取得などにより、ガチガチに自分を固めた。
周囲から賞賛され、丁重に扱われることしかない状況となったが、それでも拭いきれないコンプレックスに”もどかしさ”を抱えている、そんな主人公シャーリーが描かれていました。
ツアーが終わり、クリスマスにニューヨークに戻り、トニーは自身の家に招待し、シャーリーは、一度は自身の家に戻りますが、トニーの家にシャンパンを持って訪問します。
このシーンから、シャーリー自身の中にあったコンプレックスに対する”もどかしさ”を、トニーとのツアーを通して解消することができたのだと、私は感じました。
グリーンブックは、黒人差別に対する時代背景を生き抜いたトニーとシャーリーの友情を描いた要素がメインのように見えますが、個人的には、「黒人であることに対するコンプレックスを向き合う1人の黒人」を描いた要素がメインだと感じました。
グリーンブックのTwitterでの反響
Twitter上には、かなり称賛のコメントが多いですね。
泣けるというよりは、ヒューマンコメディ系という印象が強いようですね。
観てきた!!!最後の最後のシーンが最高で「うわーん!!」って小声で言ってしまった??白人でも黒人でもなく、当時の情勢もわからないけど今この作品をみて感じたことは確かにあるよ。最高の2人だった。
ガサツで我が道をゆくトニー見てるのが段々気持ちよくなる。根っこがやさしいから。本能のままの無神経さ羨ましい。人種差別は言葉で説得とかいう安っぽさも押し付けがましさもなく、ただ、見て、感じた。笑いあり痛みあり。車が故障したシーンが印象的。希望をみた。いい映画!
「グリーンブック」見たよ!お決まりの人種差別の痛々しい話って感じじゃない。泣けはしなくてすっと笑える…二人の距離が段々と縮まっていく過程にほっこり!フライドチキン食べたくなるよ
一言でとてつもなく良かった
笑えるところも随所にあり、最後まで楽しかった☆と、同時に考えさせられる事もたくさんありました。
才能だけじゃだめ。
僕が弾くショパンは僕しか弾けない。
中にはこんな面白いコメントも。
ケンタッキーは今すぐ、
『映画グリーンブックを見たら
ケンタッキー!』キャンペーンを始めるべきだと思う。映画の半券でチキン半額的な奴。#グリーンブック pic.twitter.com/bZBSEvVDyf
— ウラケン・ボルボックス📚『すごい危険な生きもの図鑑🐻』好評発売中‼️ (@ulaken) March 1, 2019
これは作品を見るとめっちゃわかる!!ってなると思います。
グリーンブックの評価
率直な感想で、めっちゃ面白かったです!ヒューマンコメディやハートフルコメディが好きな人にはオススメです。
ちょっと古いですが、フォレストガンプや最高の人生の見つけ方なんかの作品が好きな人にはオススメです。
ぜひ、劇場に足を運んで、アカデミー賞受賞作品をみてください!
ちなみに、フォレストガンプや最高の人生の見つけ方を久しぶりに見たいと思った方!
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追記:グリーンブック出演者関連作品
王様のブランチで紹介されていたマハーシャラ・アリとヴィゴ・モーテンセンの代表作を紹介したいと思います。
ブランチでグリーンブック特集組まれていて、主役の2人の過去作品も紹介されていて面白かった!
もう一回見たくなってきた!
グリーンブックを初日に見てきたので、コチラで記事にしています⭕https://t.co/T1lChAtsuZ#王様のブランチ pic.twitter.com/UdQxh3fjFp
— こいどら (@koidora2neko) March 2, 2019
上のTwitterで紹介した、2作品を紹介しますね。
ムーンライト(出演:マハーシャラ・アリ)
内気な男の子・シャロンは、学校では「リトル」というあだ名でいじめられている。家に帰っても居場所のない彼は、唯一の友人・ケヴィンとわずかな人だけに心を許し、日々を過ごしていた。やがてシャロンは、ケヴィンに友人以上の感情を抱くようになる。
ロード・オブ・ザ・リング二つの塔(出演:ヴィゴ・モーテンセン)
仲間と別れ、過酷な旅を続けるフロドとサム。指輪の力で幾度となく暗黒に堕ちそうになるフロドは、かつて指輪の持ち主だったゴラムに出会う。一方、アラゴルンたちも暗黒勢力と壮絶な戦いに身を投じ、メリーとピピンはファンゴルンの森である者に出会うが…。