海外出向の話をする前に筆者について少し綴ろうと思う。ダラダラ昔話を書いてるのでおそらく的を得ない。
現在、メーカーに勤務している。社会に出て13年を越えたところだ。あまり製品は明かせないが自動車部品のTier1とだけ書いておく。転職歴は1回、第二新卒枠で今の会社に縁あって入り、かれこれ10年が経とうとしている。
顧客窓口として技術的な折衝を生業にしてきた。開発ほど技術的な知見があるわけではないが営業ほど売り込むわけではない。詳細設計もしつつ顧客と仕様を作り込んでいくような仕事だ。
会社に入る前は自動車などどれも同じでいまさら開発することはあるのだろうか?と思っていた。しかし中に入ってみると自動車の開発は排気規制と紐ついており、これはこれでビジネスとして面白いと感じた。
当時は頭の中があまり整理されておらず多動的な若者で、レポート1つ書けなかった。当時の私に目的と結論を書かせると、2つの目的と3つの結論が書かれており何を言ってるのか全く分からない。そんな若者を当時の上司達がビシバシ指導してくれたおかげでなんとか人並みギリギリのレベルにはなった。
その分比較的フットワークは軽く、顧客、サプライア、工場など必要とあればすぐに駆けつけるスタイルであった。中国のサプライアに通訳も同行者もつかず1人で乗り込もうとして、止められたこともあった。
そうして2019年末に転機があった。中国出向の声がかかったのだ。あの頃の私は同じような仕事の繰り返しに若干の飽きを感じていて、キャリアのステップアップとして、海外志向を持っていた。部長から打診をもらい、すぐに妻に相談して、翌日に出向意思を伝えた。日頃からそんなことばかり妻に言っていたせいか、「どうせダメって言ってもいくんでしょ?」と言われたのが懐かしい。
さて、2019年末といえばそこから一気にコロナの感染が広がった時期。お分かりの通りこの海外出向は白紙になったのであった。
もちろん明確に何かを言われるようなこともなく半年以上月日が経つのであった。
続く。